かえつ有明中・高等学校
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業式を終えたばかりの春。母校を訪れると、古巣のサッカー部員が「我らがヒーローの京大生」と声をかける。立野さんは6年間、部活をやめずに京都大学合格を果たしたヒーローなのだ。「実は僕、京大受験を考えて、高1でサッカー部をやめようとしたんです。でも担任の先生に、『それは挫折だよね』と言われたときに、部活をやめて京大に合格するよりも、全部やりきって受験に臨んだほうが、達成感が違うはずだと思ったんです」 京都大学にこだわったのには理由がある。高2のオープンキャンパスで訪れたとき、出会った人たちの「変人ぶり」にノックアウトされたのだ。「話ができたのはたった2人ですが、どちらも失敗を経験し、失敗が身にしみて奮起した人たちでした。たった2人のサンプルがこれだけ凄いのが京大生なんだと思ったんです」 学部は理系と文系が融合した総合人間学部。文理多岐にわたる学系を選択することができ、多様な切り口から「人間」を研究する学部である。「人間に興味を持ったのは、フィロソフィの授業がきっかけです。ものの考え方について探究するのはとても楽しかったし、『科学』の中にも人間独特の温かみがあると知ったのも大きな発見でした。脳の動きって数値化できるものなのに、人間の思考は曖昧です。なぜだろう。興味は尽きませんね」 帰国生ではない立野さんは、自ら希望して帰国生クラスの英語を受講していた。そこで議論し合った帰国生たちの、個性的なものの見方や考え方も衝撃だったという。「かえつ有明には多様性がありました。帰国生はもちろん、サッカー部も『学年一の個性』の集まりのようなものでした。自分は真っ当で真面目なほう(笑)。だから京大で『人間』を学びます。たぶん4年間では足りないから、きっと大学院まで進むと思います」卒業生からのメッセージ卒京都大学総合人間学部 立野将司さん個性あふれる友だちに刺激を受けた中高時代大学では人間を探究したい2017年卒業。学習の原動力は「『わからないこと』が不快だったから」。高1で理系を選択したが、政治・経済にも、物理・化学にも興味があり、文理融合学部のある大学を志望した。東大教養学部も選択肢にあったが、「高2のオープンキャンパスでの体験から京大に決めました」。中高時代にできなかった留学も、大学で挑戦する予定である。立野将司PROFILESchool Concept Book 2018 5

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