かえつ有明中・高等学校
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三島良直PROFILE課程への進学を目指したのですが、周囲の友人たちの中にも博士を目指している友人たちがいたので、もっと画期的で格好いいことはないかと考えて(笑)、Ph.D(Doctor of Philosophy/英語圏で授与される博士水準の学位)を取りに行くことにしたんです。先生たちは「博士は日本で取得して、それから海外に行けばいい」と口を揃えましたが、「やめろ」と言われると挑戦したくなるんですね(笑)。そこでカリフォルニア大学に行ったのですが、すごくインパクトがありました。小畑 一番のインパクトは何でしたか?三島 大学全体の活気が違いました。先生方もすごく厳しくて、成績の付け方もしっかりしていました。私は一度、Bプラスの成績を取って先生に相談に行ったら、今までの成績リストを見せてくれて、明確に説明してくれました。しかもものすごく頭のいいヤツもいる。それに勝つためには、彼らがやらないことに挑戦するしかないと思いましたね。小畑 本校は帰国生の数が多くて、現在は4・5人に1人の割合です。海外で教育を受けた生徒の考え方や、勉強に取り組む姿勢はまわりの生徒のいい刺激になっています。三島 そうでしょうね。だから私は学生に、国外に出て、今まで見たことのないものを見なさいといつも言うんです。学生は「留学でどんなメリットがあるかわからないし」などと言う。それは行かないからわからないんです。東工大や東大にいるから自分はできるなんて思ったら大間違いです。若いときには、上には上がいることを感じなければ。東工大も、帰国生や優秀な留学生など、多様性をもっと取り入れないといけない。皆が標準的な考え方をしていると活気も生まれません。小畑 社会を変える創造力も生まれませんね。三島 お金儲けではなく、社会を変えたいというエネルギーですね。電話とコンピュータを合わせたらスマートフォンができて、社会を変えたわけですから。そのために必要なのが、異文化との交流であり、ダイバーシティです。小畑 まさにそうですね。かえつ有明の特徴の一つもダイバーシティです。未来に続く生徒・学生のために頑張りましょう。ありがとうございました。1949年東京生まれ。73年、東京工業大学工学部卒。79年、カリフォルニア大学バークレー校大学院博士課程修了。東工大助手、同大大学院教授、ソリューション研究機構長、理事・副学長を経て2012年、学長に就任。専門は材料工学。祖父の三島徳七氏は冶金学者であり、産業技術の進歩に大きな役割を果たしたMK鋼の発明者。若者こそ自分の手で社会を変える気概を持って欲しい14

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